リースリング・ツアー in Germany ⑤

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2019年8月28日

7/11

 

まだミッテルライン地方バッハラッハ村。

 

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やや曇りがちな涼しい朝です。

予報では雨。

何はともあれ朝食です。

 

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もはや恒例の畑前のお庭でトーストとコーヒーを軽く頂戴しました。疲れた体にはうれしいです。

 

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朝食前になんとなく朝早く起きてしまいましたが、朝6時からすでに畑では作業が始まっていました。

こういう丁寧でまじめな仕事が、良いワインを生むのは間違いないと確信していますが、再確認できました。

 

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にしても斜面すごすぎでしょ。。。

 

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なんとか写真でこのすごさを伝えたいんですが、伝わっていますでしょうか。

私の撮影技術ではちょっと難しいです、すみません。

 

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バッハラッハ村二日目の今日は、実はすごくゆるいスケジュールです。

午後にヨハンさんと一緒にテイスティングをする、しか決まっていません。

 

ひとまず畑を散策しよう、ということになり徒歩で出発です。

 

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にゃー。

ラッツェンベルガーで飼っている黒猫ちゃんにお別れを言いつつ、土地勘のないドイツの町をなんとなく歩き出しました。

 

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遠回りをして、緩やかな坂道を上がってラッツェンベルガーの目の前の畑「ザンクトヨースト」の上の部分まできました。

さっき下からとったリクライニングシートが2つ小さく見えます。

 

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全盛期の何分の一かは忘れましたが、すごく栽培面積が減っているというミッテルライン地区。

その一端を、この斜面の耕作放棄したとおもわれる一画にみました。

 

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生産者によって畑の状態はまちまち。

ラッツェンベルガーのようにきれいに管理されているところもあれば、ボーボーの畑もありました。

 

耕作放棄にしても、作業が雑になるにしても、この斜面でブドウをつくり続けるというのは、よほどの信念と情熱、または伝統という名の強制力をもった何かがないと気持ちが続かないだろうなと、勝手に想像しました。

 

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道をライン川方面にずっと歩いていくと、「ザンクトヨースト」の標識が。

当然のごとく「リースリング」なんですね。今までも、きっとこれからも。

 

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さらに進んでいくと、かなり大胆な分かれ道があり、左に行くか右に行くかで数秒のひと悶着がありましたが、M氏の言うことを聞いて左にいきました。

 

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スレートむき出しの岩壁。

木はあんなところにも生えるんですね。

 

地図上ではボルフスヘーレの畑あたりまできました。

 

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またも耕作放棄地。

すごい斜面。

 

ここまで先ほどの分かれ道以外は一本道です。

ボルフスヘーレを通り過ぎて、一番ライン川に近いポステンの畑まできました。

 

正午に市街地の教会へヨハンさんに迎えにきてもうらう約束をして出てきたので、かるーく畑を歩いて、街中を散策しようかなぁとおもっていましたが、いつまでたっても下へ降りられません。

 

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もしかしてこの畑を、この斜面を降りないと下の町まででれないのか。

雨もパラパラと降ってきました。

 

なんだか嫌な雰囲気になってきました。

 

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ここまですでに45分程度歩いてきており、私が文句を言い始めたころにポステンの端っこから折り返して下に降りれる道を発見。

折り返してまたひたすらまっすぐの道です。

 

これもしかしてザンクトヨーストまで戻ってしまうのでは??

 

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そんな心が荒みかけた私に、壁の隙間から強靭な生命力で生えた木に結実したブドウの実が優しく微笑んでくれたような気がしました。(気のせい)

 

心がほっこりとして、気を取り直してこの斜面の畑を楽しもう!という気持ちになって歩いていくと、先ほどの分かれ道のところまで戻ってきました。

そこから下におりれる道があり、町に出れる舗装された道路にでました。

やっぱり最初の分かれ道で右に行ってればすぐおりれたのにー!とかまたブーブー言いながらも、畑がいっぱい見れてよかったね、という結論に達しました。

きっとあの壁から力強く生えていたブドウのおかげで優しい気持ちになれました。(気のせい)

 

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下からみる斜面もまた格別です。

 

約束の待ち合わせ時間にはなんとかギリギリまにあって、ヨハンさんに車でピックアップしてもらい、この斜面の頂上に平地の畑も持っているということで、ちらっと見にいくことに。

 

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4haほどあるらしいです。ブドウはピノノワール、ピノブラン、ピノグリがメイン。

なんか平地の畑を見てほっとする自分がいます。

 

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頂上だけあって見晴らしは抜群ですね。

 

ワイナリーへもどってランチです。

 

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恒例のお庭で、と思いきや雨が結構ふってきたので、軒下でランチです。雨でも外なのね。

 

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ヨハンさんのお母さんお手製の、スモークサーモンのクリームが激うまで、パンに塗って食べ過ぎました。

 

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ワインも少しだけいただきました。

通常のラッツェンベルガーのデザインと違うボトルで出てきたのはリヴァーナー 2016。ミュラートゥルガウの別名ですね。

少しのミネラル感があり、品種個性の甘い香りはなく、スマートな印象。この品種特有のゆるさはなく、凛とした感じでエレガントです。日本未入荷。

M氏が興奮していたので、もしかしたら来年くらいには入荷するかもしれません。

 

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つづいてグラウアーブルグンダー トロッケン 2018。ピノグリですね。

とても強いミネラル。白桃、カリン。果実味がボリュームあるが、ファットにならずに集中力のある味わい。アフターはキウやゴールデンキウイのような酸。

 

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雨がけっこう強くなってきました。

畑においてあった雨量計をもつヨハンさん。

「このくらいじゃ葉っぱを湿らせる程度かなぁ」

もう6週間もまともに雨が降っていないので、これくらいではぜんぜん足りないとのことでした。

 

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このあと16時にここでテイスティングをしてそのあとディナーへいこう、ということになりましたが、まだ13時。

昨日も案内していただいた、ケラーマスターのクリスチャンさんに観光案内をしていただくとこになりました。なんか申し訳ない。

 

ライン川を車ごと反対側に船でわたった先の有名な場所へ行きます。

ローレライという突き出た岩山があり、ライン川の川幅が狭くなるところがあります。

この岩山のところで、美しい女性がたたずみ歌を歌い、船頭を魅惑して川の渦に船がのみこまれてここで沈没する、という伝説の場所です。

伝説というよりは川幅が狭く、急流で、川底にも岩が多い難所で、後付でその女性の歌声が~、みたいなのがつけられたところですね。

実際に8年前にも大型の船が沈みました。

名前は聞いたことありましたが、実際は怖いところだったんですね。

 

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コーヒーブレイクをはさんで、次はワイナリーへ。

 

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じつはここもクリスチャンさんが責任者をつとめるワイナリー、フェッツ。日本には入ってるかな?入ってないかも?

え、ワイナリー2つも醸造責任者やってるの?なんか日本だとあまり想像しずらいですけど、なんかすごいですね。

 

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ちょろっとテイスティングさせてもらって、中をみさせてもらって、

 

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蒸留施設もみたりして、再びライン川をわたってラッツェンベルガーへ戻ります。

少しの休憩のあと、いよいよテイスティングです。

 

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・グラウアーブルグンダー トロッケン 2018

さっきランチでものみました。豊かな果実としっかりとしたミネラル。

 

・ザンクトヨースト  トロッケン 2017

何度も言いますが、ワイナリーの目の前の急斜面の畑。白い花、ミネラル、とても長く続くグレープフルーツのような余韻がすばらしい。

 

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・ポステン  トロッケン 2015

ポステンは一番ライン川に近い畑。果実味をかなり強く感じる。酸もかなり高い。グレープフルーツの皮と果肉を両方かじったような感覚。

 

・ザンクトヨースト  トロッケン 2018

暑かった2018。黄色い花、酸はあるが角が立っていない。カリンとかオレンジ系の果実。ミネラルがかなり強い。ヴィオニエと間違えるかも。

 

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・シュロス フュルステンベルグ  トロッケン 2017

私が苦労した古城のあるところの畑。ファーストヴィンテージ。クリーミー。ミネラルがしっかりあるが柔らかいタッチ。酸は丸い。ハーブとか若いメロン。

 

・ヴォルフスヘーレ GG(グローセスゲヴェックス) 2015

なんと9ヶ月も発酵させ続ける超クラシック(100年前くらいの製法)なワイン。これ以外のほかのも6ヶ月くらいと言っていましたが。

ミネラルがいっぱい。メロン、レモン、グレープフルーツ。香りの華やかさから甘口のワインが想像されるが、タイトさとフルーツの豊かなハーモニーを奏でた辛口のワイン。

 

 

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・バッハラッハー カビネット  2018

ボルフスヘーレとザンクトヨーストのブレンド。やや甘口。

黄色の花、ジンのようなハーブっぽい香り、味。黄桃。

 

・ポステン シュペートレーゼ ハルプトロッケン 2016

レモンクリームケーキのような香り。ゴールデンキウイ、若いパイナップル、グレープフルーツ、酸の強い柑橘。そんなに甘くない。

 

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・ポステン シュペートレーゼ ハルプトロッケン 2010

焼いたレモン、ミネラルの香り。口に含んだ途端、高品質な酸味が爆発。甘味を感じないくらいフレッシュ。

 

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・カスパー R 2017

クロスター フュルステンタールのブドウ。メロン、カスタードクリームにフルーツ盛り合わせをのせたような豪華な味。酸は高めだが、甘いのでスムース。

これは私が10年くらい前から好きなワインです。

 

・ボルフスヘーレ シュペートレーゼ 2011

少しだけ熟成した香り。甘さがクリーミーでバランスがとてもすばらしい。

 

最初のピノグリ以外は全部リースリングです。

畑の違い、ヴィンテージの違い、収穫期の違いでぜんぜん味わいが違います。すばらしいです。

ありがとうございました!

 

あとはラベルが差別化されればわかりやすいですね!

 

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ディナーまでちょっと時間があったので、セラーを見せていただきました。

300年くらい前に造られたらしいです。ザンクトヨーストの畑の下に掘られた、夏でも12-13℃くらいがキープできる環境です。

 

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 去年ゲリラ豪雨的な雨で、このさらに地下にあるセラーが浸水したそうです。

 

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さすがに綺麗ですね。あのワインたちが造られるだけのことはあります。

 

すこし休憩したあとに、街中にある1000年くらいつづくレストランへ。

 

え?歴史ありすぎじゃない?

 

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ウコンをつかったスープが激うまでした。

 

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のんだワインもすごいのばかり。

ヴォルフスヘーレ シュペートレーゼ 2004

15年たっているとは思えない、すごくクリアでフレッシュなワイン。

旨味だけはでてきていて、幸せとはこういうことなんだなぁ、となんとなく思いました。

 

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つづいてザンクトヨースト GG 2011

たぶん今までのんだラッツェンベルガーのワインで一番好き。

圧倒的なミネラル、スケールのある果実味、しっかりとしながらもまろやかな酸味。パーフェクトです。

 

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仔牛のカツレツと、牛肉の煮込み。M氏と半分ずつにしました。

伝統的な料理とラッツェンベルガーのワインが最高にマッチします。

 

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シュペートブルグンダー 2009

ヨハンさん曰く、もうワイナリーにもない在庫だよ。このレストランで寝かせてもらったんだ!

ここまでほどけたシュペートブルグンダーを飲んだのは初めてかもしれません。

旨味が主体なので、なにをどうやってもおいしいです。

酸化や熟成したようなニュアンスはなく、きれいにおいしい。すごいねこれ。

 

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最後にデザートまでいただきました。

ヨハンさんとお店の方はかなり仲良さそうで、デザートをたべたあと、30分くらいお店の中に入っていって帰ってきませんでした。

 

そのあと、もう一軒いく?

となって、800年前の建物をそのまま使っているバーにいって、ビールをのんで帰りました。

 

2日間ドップリとラッツェンベルガーにつからせて頂き、ゆるーい空気感と厳しい斜面をこれでもかというくらい堪能しました。

ヨハンさんのどこまでも優しい人柄にふれ、それはワインにも反映されており、もっと日本での認知度が上がる努力をしたいなと思いました。

とってもとってもお世話になりました。

ありがとうございました! 

 

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