エクスペリエンス・ナパ・ヴァレー Day2-1

<<前の記事

次の記事>>

2018年7月 8日

2018/6/19

 

前日は22時に疲労困憊で就寝。

時差ぼけにより3時間で目が覚めました。

寝ようともがけばもがくほど目は冴えるばかりで、気がつけば午前4時。

日本との時差は16時間、こちらでは午前5時からコロンビア戦です。

 

結局そのまま起きて試合をみて、寝不足の不安と試合後の興奮、という複雑なコンディションで出発の8時半を迎えました。

 

IMG_4949.JPG

ナパヴァレーの南側にあるサンパブロ湾から発生する霧がナパヴァレーを覆っています。

 

IMG_4951.JPG

 

いつもきまって午前9時くらいに霧は晴れると聞きましたが、どうみても曇りにしかみえず、本当に晴れるのか疑わしかったですが、

 

IMG_4953.JPG

 

だんだんというよりは、一気に霧がなくなって最初の目的地であるキーヴァーヴィンヤードに着く頃にはすっかり晴れていました。

 

IMG_4961.JPG

 

この日最初のキーヴァーヴィンヤードはナパヴァレーのヒルサイド(山の斜面のところ)にあるワイナリーです。

最新の設備をつかって、ハイクオリティなワインを造ると評判のワイナリーです。

案内をしていただくのは、ジェイソン・キーヴァーさん。

 

 

朝9時、目覚めのウエルカムワインは、

 

180704_IMG_4962.JPG

 

2017 Keever Vineyards Sauvignon Blanc, Napa Valley

朝一にのむにはちょっと美味しすぎました。新樽率20%くらいの、ボリュームのあるソーヴィニヨンブラン。

白桃やパイナップルのようなふんわりとした果実感と、しっかりとしたアルコール感。

寝不足の私の頭をガツンと内側から起こしてくれます。

 

180704_IMG_4968.JPG

 

ここのワイナリーでの勉強の目的は高品質と完璧さを追求するワインメーカーの好奇心旺盛で新しい工夫を追及するスピリットを経験する。

土地の持ち味を一番発揮させるために、ワインメーカーの導きがどれだけ助けになるか理解する、ということでした。

 

葡萄の収穫後、種をつぶさないようにやさしく運び、このゆれる選果台にのせて、まずは葡萄以外の葉っぱとか虫とかトカゲ!?とかをとりのぞきます。

種がつぶれてしまうとそこからエグみがでてしまうとのことです。

 

IMG_4969.JPG

 

そのあとこの最新式の除梗機で、葡萄の実と梗をわけていきます。

普通は回転式ですが、回転すると遠心力で余計な負荷がかかりつぶれてしまうので、これは上下左右にゆれるそうです。

葡萄の品種、クローンごとに粒の大きさがちがうので、この穴の大きさの違うカゴをそれぞれに合うものととりかえて調整するとのこと。

 

180704_IMG_4970.JPG

 

そのあと粒ごとに選果をしていきますが、これは光学式選果機です。

4つのカメラで葡萄の熟度を感知し、64個の空気の噴射口から未熟果は吹き飛ばしていきます。

なんと1時間で2トンもできるそうです。おそるべしテクノロジーの進化。

 

IMG_4966.JPG

 

選果された粒たちは、階下にあるタンクに重力で自然に落として、なるべく美しい状態で発酵へもっていくとのことでした。

 

 

 

IMG_4972.JPG

 

続いて熟成庫へ。

 

IMG_4973.JPG

 

ご案内いただきながらテイスティングです。贅沢です。

2013 Keever Vineyards Red Blend Inspirado, Napa Valley

カベルネソーヴィニヨン、メルロ、カベルネフランのブレンド。

完熟プラム、ダークチェリーなどのフルーツ、タンニンは細かくかろやか。

 

180704_IMG_4974.JPG

 

斜面を真横に掘ったカーヴです。

 

180704_IMG_4975.JPG

 

写真ばかり撮っていたので、ちょっと遅れて話をきけませんでした。

 

すると気になる物体発見です。

 

IMG_4977.JPG

 

バリックの形をしたステンレスタンク?

いったいなんでしょうか?あとで聞いてみます。

 

ここで外へでます。

 

IMG_4971.JPG

 

キーヴァーヴィンヤーズはヨーントヴィルの西側の斜面に1999年畑を購入、2000年に植樹、2006年から醸造開始したワイナリー。

このあたりのヒルサイドの畑にはカベルネソーヴィニヨン、サンジョベーゼ、ケヴュルツトラミネールを植えています。

むむ、珍しいの植えてますね。

だいたい標高は900mくらい。

 

IMG_4978.JPG

 

このワイナリーに隣接しているあたりの畑は植え替えをしたばかりです。

ヨーロッパ系品種なので、もちろんフィロキセラの影響をうけるので接木をしています。

台木となるものもクローンが様々あり、このヒルサイドの畑は水はけがとてもよいので、根が深く張るクローンをつかっているそうです。

 

 IMG_4979.JPG

 

ヴァレーフロアとよばれる丘の下の平地と違って、このヒルサイドは木の生育も遅く、細くて作業も大変。機械が入れないのでもちろん手作業です。

こちらのワイナリーではカベルネソーヴィニヨンは5つのクローンを植えており、それぞれに違う土壌に、そしてそこに合う台木を選んでいます。

一応羅列しておきます。

CS(カベルネソーヴィニヨン)7にルートストック17114、CS337に10114、CS341、CS191、CS33は110Rを使います。

まあよくわかんないですね。

 

 IMG_4981.JPG

 

ここでジェイソンさんのお父様であり、オーナーのビルさん登場。

ヴォーダーフォンの北米、南米、アジアの社長だったこともある方です。

なので日本にもかなりの頻度で来ていたそうです。

 

IMG_4985.JPG

 

最後のテイスティング。

2014 Keever Vineyards Cabernet Sauvignon, Napa Valley

トップキュヴェです。マルベックが2%だけブレンドされています。

カシスのニュアンスが前面にきます。タンニンもしっかりで、イメージするナパのカベルネの高いやつって感じです。

 

IMG_4984.JPG

 

そういえば、先ほどのバリック型のステンレスタンクが気になっていたので質問しました。

とてもいい質問だと褒められました。

あれにはソーヴィニヨンブランが入っており、縦長の大きい従来のステンレスタンクだと澱とワインの接触面が少なくなってしまい、旨味のヴォリュームが出にくい。

小型の横長の形状だと、接触面が増えてより旨味がとけだしやすく、しっかりとした味わいになるのだそうです。

まあ言われてみればそんな気がします。細かいところまで気を配っているんですね!

 

そして次のプログラムのため、移動です。

 

IMG_4987.JPG

 

えー、まだ午前10時すぎです。

次のプログラムは

Connect the Rocks Cabernet Sauvignon, Panel Discussion & Tasting

モデレーターにナパ在住のマスターソムリエ、マット・スタンプ氏にむかえ、6つの異なるAVAからワイナリーの方を招いて、ホワイトホールレーンというワイナリーでパネルディスカションです。

パネリストは下記6つのワイナリーの6名の方々。


Acumen, Henrik Poulsen Director of Winemaking

Gallica, Rosemary Cakebread Owner and Winemaker

Italics Winegrowers, Taylor Martin Managing Partner

The Hess Collection Winery, Dave Guffy Winemaker

Trefethen Family Vineyards, Jon Ruel CEO

Whitehall Lane, Jason Moulton Winemaker

 

180704_IMG_4991.JPG

 

 ここでもウエルカムSBです。

ホストのホワイトホールレーンのソーヴィニヨンブラン。

 

IMG_4992.JPG

 

色はほぼ無色で、味もやわらかく好印象。

何度も言いますが、まだ午前10時をまわったところです。

 

IMG_4994.JPG

 

畑の中を通って会場へ移動です。

みんな仲良く一列で歩きます。

 

IMG_4996.JPG

 

この背の高い仕立てはNYREという仕立て方で、風通しをよくする効果と日照をより効果的に取り入れるやり方とのこと。ここではメルロをやっていました。

 

180704_IMG_4999.JPG

 

広くてきれいな熟成庫の上の階に、

 

IMG_5005.JPG

 

パネルディスカッションの会場があります。

このセッションの目的は、ナパヴァレーのテロワールの技術的な側面について探り、これらの要素がどのようにワイン表れるのか、また他の有名ワイン産地の似たようなワインと比較してナパヴァレーのワインがどう違うのかを考えます。

 

IMG_5000.JPG

 

この旅のハイライトといってもよいくらいの衝撃がありました。

この赤いボールペン。とってもシルキーな書き心地で、いままでにない感覚。これはずっと書いていてもストレスがまったくない!

何これ!素敵!(この感動があとで失望を呼ぶとは思ってもみませんでした)

 

それはさておき、パネルディスカッションをききながらのテイスティングです。

各AVAの特徴などを聞きながらなので、非常にわかりやすかったです。

 

180704_IMG_5008.JPG

 

 

2014 Acumen Cabernet Sauvignon PEAK, Atlas Peak☆私の今日一

標高が高い450~700m。ヴァカ山脈の上部で霧の影響を受けない。朝から日が当たるので皮が厚くなる。気温は高くないのでゆっくり成熟していく。甘みと酸が高く、タンニンは細かくシルキーで、カシスの味が濃い。干草のニュアンスも。

 

2014 Gallica Cabernet Franc, Oakville

広いAVA。山脈の西から東まであるが、これはヴァカ山脈側の畑。火山灰土壌で、CSよりも遅い収穫。ものすごい収斂性。  

 

2014 Italics Winegrowers Estate Cabernet Sauvignon, Coombsville

一日のうち午後に風が吹き抜ける畑。わりと新しいAVAのクームスヴィル。香りが非常にフローラルで華やか。

 

2014 The Hess Collection Winery Cabernet Sauvignon The Lion, Mount Veeder

山に囲まれていて、傾斜がきつく、水分確保が難しい場所。

カシスが濃くでていてハーブのニュアンスもつよい。タンニンがシルキー。酸もかなりしっかりある。

 

2014 Trefethen Family Vineyards Cabernet Sauvignon, Oak Knoll District of Napa Valley 

ナパでも南側にあり、涼しい場所。平地。

フレッシュ感があり、凝縮感があってタンニンもしっかり主張。しそ、黒い果実。

 

2014 Whitehall Lane Cabernet Sauvignon Leonardini Estate, Napa Valley

サンタヘレナとラザフォードの間くらいの畑。

果実味が強く甘みを感じるくらい。タンニンは細かいけど、しっかりめ。バランス重視の造り。

 

IMG_5007.JPG

 

ヴァレーフロアという平地部分は果実味がしっかりめ、マウントフロアはタンニンと凝縮感がでる、という話でした。

霧は標高240~270mまでしか立ち上らないので、それより上にある畑は一日中晴れているとのことでした。

 

私が感じたのは、アトラスピークというAVAが条件的に今後可能性が高いのではないかなと思いました。

 

ここまできてまだ午前中が終わっていませんが、すでに私の体力はギリギリのところをさまよっており、何度か寝落ちしそうでした。

 

IMG_5009.JPG

 

パネルディスカッションも終わり、

 

続いての会場へ移動です。

 

180704_IMG_5016.JPG

 

ちょっと長いのでDay2-2へ続く

 

 

 

 

 

 



▲ このページの先頭へ